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アフターレポート 「攻めるときも、守るときも決め手は素早い月次決算と経営判断」

アカウンティングサポート株式会社  代表取締役社長 矢野裕紀氏 (freee認定アドバイザー)  【講演動画あり】

月次決算できている?会社を救う経営判断とは

はじめに

本記事事は、サクセスマーク・オンラインイベントに登壇した、アカウンティングサポート株式会社代表取締役社長、freee認定アドバイザー、矢野裕紀様による、「攻めるときも、守るときも 決め手はすばやい月次決算と経営判断~クラウド会計freeeを軸にした仕組みづくり~」のアフターレポートです。
毎月の資金繰りに追われている、現在の財務状況を把握できていない、解決できるクラウドサービスやツールを探している方は特に必見です。

サクセスマーク_矢野裕紀

会社経営、3つのポイント

新型コロナは経済に大きなダメージを与えている。
日本経済新聞によると2020年10月30日時点で、欧米で新型コロナウイルスの感染が再拡大し、経済活動の制限で原油需要の低迷が長引くとの観測が広がっており、雇用者数は前年同月と比べると123万人減っているという。
一方で、コロナの影響を受け業績を伸ばしている企業も少なくはない。特に、緊急事態が宣言された4月以降オンラインを主力としているサービスは業績を向上させており、2020年上半期の資金調達額は前年を上回るペースで推移している。このような環境変化が激しい状況でも、迅速かつ冷静に経営判断を下すために必要な業務がある。それが月次決算だ。

近年、freeeのようなクラウド会計ソフトの利用が広がってきた。それまでは、会計ソフトに手入力をしなければならなかった作業も、クラウド会計ソフトの活用により手入力を減らし、スピーディに月次決算を行うことが可能となっている。
「攻めるときも、守るときも、自信をもって経営判断をするためにはスピーディな月次決算が不可欠です」と話すのは、公認会計士・税理士業務の経験を活かしながら、現在はクラウド会計freeeの導入、運用、活用支援を中心としたバックオフィスツールのコーディネートを行い、企業の経理の効率化、決算の早期化、経営の見える化をサポートしているアカウンティングサポート株式会社 代表取締役社長の矢野裕紀氏。月次決算を経営判断に活かすために必要な考えを「3つのポイント」に絞ってお話いただきました。

1.なぜ、月次決算が重要なのか

月次決算とは、毎月の営業成績や財政状態を明らかにするために月々行われる決算のことだ。経営判断において月次決算がそれほど重要だと捉えられているのには理由がある。矢野氏は、“カーナビ”を例に、会社経営における月次決算の重要性を説明する。

矢野  「例えば、カーナビで目的地を設定すると、到着まで1時間かかると教えてくれます。ただ、実際には曲がるポイントを間違えて、ナビ通りに走れない場合もあります。そんなときでもカーナビは現在地を的確にとらえて、すぐに目的地までのルートを修正してくれます。」

会社経営における月次決算は、このカーナビの現在地把握機能と同じ役割をしていると言う。

矢野  「会社経営における事業計画は、カーナビの目的地と同じではないでしょうか。また、事業計画を達成するために必要なアクションは、カーナビが提案してくれる道順と同じと考えています。例え道を間違えてしまったとしても目的地にたどり着けるのは、カーナビが“現在地をリアルタイムに把握しているから”です。カーナビが示す現在地に時差があったらこれは不可能です。会社経営における月次決算は、このカーナビの現在地把握と同じで、今、計画通りに進んでいるのか、計画とずれているならどれくらいずれているのか、を知るための手段になります。そう考えると、月次決算をスピーディに行う必要性を実感していただけると思います。」

現在地がわからなければ、次にどちらに進んでいいかもわからない。自信をもって経営判断を下していくためには、スピーディな月次決算で現在地を把握することが不可欠。会社経営を車の運転に例えることで、月次決算の重要性が実感できるということだ。

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2.スピーディに月次決算を行うコツ

では、いかに「月次決算」をスピーディに行っていくか。
「手入力を減らす」、「二度打ちを減らす」、この2点を意識することが必要だと矢野氏は考える。

矢野  「月次決算をスピーディに行うコツとして、手入力を減らすということが挙げられます。例えば、通帳を見ながら会計ソフトに仕訳を手入力で打ち込んでいるケースです。日付や金額、入出金の内容など、通帳に出てくるものを単に転記するだけの作業は省力化、効率化が可能です。インターネットバンキングとクラウド会計ソフトを連携させることにより、通帳に出てくる項目はほぼすべて会計ソフトが読み込んでくれ、ユーザー側ではその明細を見て勘定科目を選ぶだけで仕訳登録が完了します。それだけではなく、読み込まれた明細をもとに会計ソフトが自動で勘定科目を推測してくれたり、ルールを設定することでわざわざ勘定科目を選択しなくても自動で登録まで完了することもできます。小さなことですが、このような手入力を極力減らすだけでも月次決算を早めることは可能です。」

そして、“二度打ち”も、月次決算が遅くなってしまう原因であると矢野氏は言う。

矢野  「例えば、Excelで請求書をつくり得意先に送付しているようなケースです。この場合、そのExcel請求書を見て会計ソフトに仕訳を入力していきますが、同じ情報をExcelに一回、会計ソフトに一回、計二回入力することになります。これも省力化、効率化が可能で、請求書作成機能を兼ね備えているクラウド会計ソフトを使えば、請求書発行と同時に売上の仕訳が自動で登録される、という機能があります。このように、二度打ちをしなくても済む流れをつくることでも月次決算を早めることは可能です。」

手入力を減らす、二度打ちを減らす。この2つの視点を様々な業務に取り入れるだけでも、月次決算のスピードを早めることができそうだ。

3.月次決算を締めたあとが最も重要

月次決算はあくまで現状把握。そこからどうゴールへ進んでいくかが重要であることを忘れてはならない。

矢野  「例えば、月次決算で実績を固めたあとは予算や計画との対比を行うと思います。スピーディに月次決算が締まれば、予算や計画とのズレも早く把握ができ、必要なアクションを迅速に考えることができます。」

先ほどのカーナビの例にもあるように、現在地を適時に把握することで、次にとるべきアクションをタイムリーに考えることができるのだ。

矢野  「また、月次決算をスピーディに締めることができれば、年度の着地見込みを思案する時間も確保できます。これは、納税予測をスピーディに、より正確に行うことにもつながります。また、先々の資金繰りを考える時間も確保できるようなりますね。」

これまで会計ソフトを中心としたクラウドツールの導入、運用、そして活用支援のコンサルティングを行ってきた矢野氏によれば、クラウドツールの活用によって経営が救われたケースもあると言う。

矢野  「今回のコロナの状況で、実際に直面された方もいらっしゃるかもしれませんが、月次決算をスピーディに行っていなかったがゆえに、試算表がすぐに用意できず、資金調達が遅れてしまったという話も耳にしました。攻めるときだけでなく、守りのときもやはり決め手は素早い月次決算と、それに基づく経営判断が必要です。クラウドツールはその環境を作り上げるのに役立つと考えていますので、そのようなツールを活かして自信をもって経営判断をしていただけたらと思います。」

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